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東京メトロが最新の技術を積極的に導入する理由

経営
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東京メトロは、最新の技術を積極的に導入していますが、それはなぜでしょうか

その理由は、地下鉄の父と呼ばれる早川徳次の精神を今も受け継ぎ、常に新たな鉄道技術を開拓するフロンティア精神を持っているからです。

東京は地盤が軟弱であることを理由に、学者や技術者など専門家の多くが地下鉄の建設に否定的でしたが、早川は東京に地下鉄を建設することが出来ることを証明するために、諦めずに調査を続け関東大震災の影響や不況により、資金調達が困難を極めたりしたものの1927年12月30日に、日本初の地下鉄路線である東京地下鐡道の浅草ー上野間が開通します。

日本初の地下鉄車両東京地下鐡道1000形

その頃から最新の技術が積極的に導入されており、日本初の地下鉄車両である1000形は地下を走行するため不燃化を図るために全銅製車体を採用し、日本で初めて保安装置にATS:自動列車停止装置を導入しました。早川は五島慶太との経営権争いに敗れたため、東京地下鐡道と東京高速鉄道は国と東京都により運営されることになり、公共性の高い東京の地下鉄は公的な性格を持つ特殊法人である帝都高速度交通営団に統合されました。

1954年に丸ノ内線が開通しますが、営団は丸ノ内線を今後の地下鉄のモデルとして考え、車両については戦争の影響により停滞していた鉄道車両技術を再生するために、丸ノ内線の開通に合わせて導入された300形は、ニューヨークの地下鉄車両を参考に開発し初めて実用水準に達した高性能電車であり、新幹線に繋がる技術的基盤を確立し、1961年に開通した日比谷線には、日本で初めてATC:自動列車制御装置を導入しました。

東西線の建設工事では、木場駅は日本で初めてシールド工法で建設され、当時の営団は、東西線の建設工事でシールド工法に自信を深め、千代田線の建設工事においても、シールド工法が本格的に採用されました。1991年に開通した南北線は、普通鉄道では初めてATO:自動列車運転装置とホームドアを導入し、中でもホームドアは天井まで達するスクリーン型のホームドアで、営団では「21世紀を指向する新しい、便利で、快適な、魅力ある地下鉄を実現する」を目指し、開通当時としては最新の技術を沢山盛り込み鉄道の未来を先駆けるような形で整備され、駅のデザインに開通当時としては新しいデザインを取り入れ、今年で開通から32年が経ちますが、古さをあまり感じさせません。

民営化により、2004年に民間会社に戻り東京メトロになりましたが、地下鉄は急勾配と急曲線が多いため、車両は常に最新の技術を駆使して開発されており、世界で初めて、鉄道用同期リラクタンスモータの開発に成功しました。他の鉄道会社でも最新の技術を積極的に導入していますが、中でも東京メトロは常に鉄道業界を先導しており、昨年の12月30日に、東京に地下鉄が誕生してから95年が経ちましたが、今後も安全・安定輸送を支えるために様々な技術が導入されるでしょう。

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