東京メトロは、JR東日本のノウハウを活用して、線路設備モニタリング装置を導入します。
現在、東京メトロでは、状態基準保全(CBM)の導入に向けた技術開発を進めていますが、JR東日本のノウハウを活用することになった理由については、鉄道の安全・安定性の向上と生産性向上を目指し、早期に設備の状態基準保全(CBM)を確立するには、他社で実績のある技術を導入するのが効率的であると判断したためで、最新技術の活用により、コスト構造改革を図ることになっています。
線路設備モニタリング装置とは、営業用の車両に搭載して走行中に線路の状態を確認することが出来る装置で車両の床下に搭載されており、軌道変位を測定する軌道変位モニタリング装置と軌道部材を検査する軌道部材モニタリング装置の2つの装置から構成されています。線路設備モニタリング装置を導入することによって、高頻度に線路の状態を把握することが可能になり、タイムリーに補修作業を行うことで、効果的な保線作業と営業列車が走行した状態で保線作業の結果を評価することも可能になるので、安全性と乗り心地の向上が期待されます。
今年度は、15000系に搭載することが決まっており、線路設備モニタリング装置の導入が広がることによって、安全・安定輸送のさらなる向上を期待したいです。
参考文献
「状態基準保全(CBM)の導入に向けた技術開発に取り組みます」東京メトロ2019年3月26日ニュースリリース
中期経営計画「東京メトロプラン2024」の変更について 東京地下鉄株式会社2023年3月
「15000系用モニタリング装置など調達予定(政府調達)」4号車の5号車寄りURL(https://4gousya.net/forums/post/15000系用モニタリング装置など調達予定(政府調達)2024年4月10日参照