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最新型の車両でも、今ではほとんど見られなくなった吊り掛け駆動の車両のような音を発することがありますが、なぜでしょうか。
その理由は、レールを削正した箇所を走行しているからで、レールの上を列車が走行するとレールの表面に痛みが生じ、これが徐々に進行すると乗り心地の悪化や騒音の原因になるため、保線作業を行う際に、レール頭頂面の凹凸(波状摩耗)を砥石を用いて削正し、適正なレール形状に復元を行います。吊り掛け駆動の車両は、耐久性が良く製造費用が安価で、駆動装置の構造が単純である反面、主電動機(モータ)の重量が車軸に掛かり、線路や車体自体に与える衝撃が大きく、高速走行には不向きで、部品の消耗が激しいため、駆動方式を吊り掛け式で高性能の車両を開発するには、大型で重い主電動機(モータ)を搭載する必要があります。
そのため、吊り掛け駆動の高性能電車を開発した場合、軌道破壊量と保線作業の費用が増加するデメリットがあるので、高速走行する電車が主流となった今は、平行カルダン駆動の車両が主流になっています。
また、車両によっては、ノッチの入れ方によって、吊り掛け駆動の車両のような音を発することがあるので、聞いてるだけでも面白いですね。