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花輪線荒屋新町駅構内に今でも残る扇形機関庫

建築
旧国鉄盛岡機関区荒屋新町支区
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扇形機関庫は、転車台で方向転換させて車両を収容し車両検修を行う建物で、国鉄時代に全国各地で見ることが出来ました。しかし、電化や気動車化による動力近代化により蒸気機関車が次第に廃車となるにつれて、転車台で方向転換をする必要がない車両が増加し置き換えが進み、明治期から昭和にかけて建設されたものが大半で老朽化が進んだため、短形庫でも車両検修を行うことが可能となったことから大半が現存していません。そんな中でも花輪線荒屋新町駅の構内には扇形機関庫が今でも残っています。

花輪線荒屋新町駅構内には、国鉄時代は盛岡機関区荒屋新町支区が置かれ、交通の要衛として機能していました。この扇形機関庫は鉄骨鉄筋コンクリート造の4線構造で奥行は設計標準の乙種に該当する約23m、機関庫入口では庇付きで両開きの扉が設けられていますが修繕職場は設けられておらず、蒸気機関車の収容と検修を行うことを主とした機関庫だったことが分かります。内部は、支柱や梁などが鉄骨で組まれており、天井の部分には蒸気機関車が現役だった頃の煙の煤がそのまま残っていて、車両検修を行うための設備があります。

機関区としての役目を終えた今でも保守用車の基地として機能し安全・安定輸送を支えており、扇形機関庫はJR東日本会津若松運輸区やJR西日本梅小路運転区・京都鉄道博物館でも見ることが出来ますが、鉄道施設の中でも珍しい建物です。

参考文献

「全国に現存する12の扇形機関庫~No.3 旧盛岡機関区荒屋新町支区 扇形機関庫」 津山が誇る鉄道文化遺産~旧津山機関区 扇形機関庫~

URL(www7b.biglobe.ne.jp/~express_sakyu/roundhouse/roundhouse_arayashinmachi.html)2022年9月18日参照

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