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かつては空港と直結していた南千歳駅

建築
南千歳駅に停車する快速エアポート
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南千歳駅は、千歳線と千歳線空港支線、石勝線の3路線が乗り入れる駅で、1992年7月に新千歳空港駅が開業するまで、千歳空港駅と呼ばれていました。

         南千歳駅の駅舎と今も残る連絡橋の一部

新千歳空港は、かつて千歳空港と呼ばれた時代から1992年に現在の場所に移転するまで、隣接している航空自衛隊千歳基地側にありました。当時、国鉄は建設予定だった石勝線の信号場を駅へ格上げし、旅客営業の大きな柱として、都市間輸送と大都市圏輸送を同時に具現化する駅としては、大きな意義をもつものと言えるため、都市圏輸送のためだけでなく航空機の利用客を対象として、もう一つの機能を有し国鉄初の空港連絡駅として、千歳空港駅を千歳線千歳ー美々(現在の美々信号場)間に1980年10月1日に開業しました。千歳空港駅には千歳空港の旅客ターミナルビルに繋がる全長248m、幅5mの連絡橋が設けられ、特急列車は全て停車し、国鉄北海道総局は千歳線の輸送体系を本州志向型輸送体系から道内主要都市間輸送体系へ転換しました。

その1年後の1981年10月1日には石勝線千歳空港(現在の南千歳)ー新得間132.4Kmが開通しました。石勝線は北海道の道央地域と道東地域を最短で結ぶ路線で、石勝線が開通するまで札幌から釧路方面へ行く列車は滝川を経由していましたが、千歳空港(現在の南千歳)から石勝線を経由することにより所要時間が短縮され、石勝線の開通は道内の輸送事情を大きく変えました。

ちなみに南千歳駅の3・4番線ホームには「石勝線0キロ標」が建っています。

千歳空港駅(現在の南千歳駅)から千歳空港の旅客ターミナルビルに繋がっていた連絡橋の内部

新千歳空港駅が開業したことにより、1992年7月に千歳空港駅から南千歳駅へ駅名が改称され、千歳空港の旅客ターミナルビルに繋がていた連絡橋は、2001年に大部分が解体されましたが、今でも一部が残っています。空港連絡駅としての役目を終えた今は、道内の各方面への乗り換え客が多く利用し、拠点駅として機能しています。

参考文献

「ミニ事典 千歳空港駅」国鉄旅客局総務課村山繁樹 国有鉄道1980年10月号財団法人交通協力会1980年10月発行

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